行事の歴史及び内容
妻木八幡神社の流鏑馬は、元和9年(1623年)に、妻木城主妻木雅楽助家頼が、御旅所を造営し、馬一頭を寄進した事が始まりだといわれます。
当時は流鏑馬だけでなく、武者行列のようなことが行われていたようです。ところが妻木家は、万治元年(1658年)に跡継ぎが無く断絶し、妻木村は分家2家によって治められることになりました。領主は江戸に住み妻木に来ることはありませんでした。八幡神社の祭礼は村人によって行われ、元禄の頃(330年ほど前)には流鏑馬だけが行われるようになりました。
衣装は時代とともに変化し、はじめは背中に母衣(ほろ、よろい武者が背中に付けて矢を防いだ布製の袋状のもの)を背負ったスタイルで、おこなわれていました。
明治3年を最後に流鏑馬は取り止めになり、明治14年に岐阜県に請願書を出して復活されました。その時に決められた衣裳が陣笠陣羽織のスタイルです。また馬で駆け上がりながら弓を射るいることも無くなりました。
現在は、地元の小学生5・6年生男子6人が乗子をつとめます。流鏑馬は馬場見せ3回の後、本殿の神事に参列し、みこし行列の後流鏑馬6回が行われます。流鏑馬は陣笠陣羽織姿で3回、弓を射る式をはさんで、江戸時代のスタイルで、3回参道を駆け上がります。
かつてはこの地方で広く飼育されていた木曽馬などが使われていましたが、昭和30年代にトラック輸送の普及によって地元から馬が消え、サラブレットが祭りの主役になりました。
流鏑馬行事保存会では令和5年の400年の節目を迎えるにあたって、流鏑馬本来の姿を再現することとし、平成30年より木曽馬を使い、背中に母衣を背負ったすがたを復活させました。
流鏑馬のほかに、花馬3頭奉納や湯立神事、お神楽奉納などが行われています。
行事主催者
土岐市流鏑馬行事保存会
開催時期
10月第2日曜日
※変更・中止等の場合もありますので行事主催者にご確認ください。
開催場所
岐阜県土岐市妻木町3051-1 八幡神社の境内
公共交通機関JR東海中央本線多治見駅より、
東濃鉄道パス妻木線妻木神宮下車、徒歩10分
車東海環状自動車道土岐南多治見ICより10分
行事に関する連絡先
住所:〒509-5301 岐阜県土岐市妻木町3051-1 八幡神社
電話:0572-57-6441
E-mail:hatimankuroda@gmail.com
行事HPアドレス
行事開催に関する写真
陣笠陣羽織姿での奉納

130mの参道を小学生の乗子が順番に6回駆け上がります。
木曽馬にまたがる乗子

花ムチを持った少年は、ホホイという掛け声とともに人馬一体となって坂道を疾駆します。
古式の衣裳での流鏑馬

神社に残る記録から江戸時代のスタイルを再現しました。花笠をかぶり、背中に母衣を背負った姿で、参道を駆け上がります。
弓取りの儀式

陣笠陣羽織姿3回、古式の衣裳3回の流鏑馬奉納の間に、弓取りが行われ、少年は馬上から弓を引き矢が放たれます。